事務作業を省力化

徳洲会グループは資材管理システムを刷新した。6月1日に同システムの品質向上に協力してきた湘南鎌倉総合病院と葉山ハートセンター(神奈川県)で稼働開始、これにより導入予定の全61病院で稼働となった。

新システム「ZAITIS(ザイティス)」は、ほぼすべての資材をバーコード化していること、電子カルテと連動していることなどが特徴。従来は備品発注の際、各商品に割り振った10桁のコードを資材課職員が手作業で入力していたが、新システムは商品のバーコードを専用機器で読み取るだけでよい。事務作業の省力化になるうえ、手入力による間違い防止にもなる。

また、電カルと連動することで、たとえば手術で使用する医療材料の消費量と詳細な手術情報を容易に統合することが可能で、「各手術でどのような医療材料を使っているかなど、分析にも役立ちます」と、同システムを開発した徳洲会インフォメーションシステム(TIS)の藤村義明・開発部長は提案する。

将来的には、その病院で使わなくなった資材(デッドストック)のリストを病院間で共有し、資材を融通し合うことも検討。「これまでデッドストックは破棄するしかありませんでしたから、エコにもなると思います」と、杉村知左子・開発部職員はアピールしている。

医療の進化にともない医療資材の種類は年々増加、徳洲会全体で扱う製品は5万種類に及ぶ。システムの刷新はこうした時代背景上、必要不可欠で、「現場の細かな要求や機能追加の要請にできる限り応えられるよう、システムのブラッシュアップを図ります」と、新谷慎吾・開発部副主任は意欲を見せている。

徳洲会は10月に人事・給与システムも刷新する予定。

徳洲新聞2014年(平成26年)6/30  NO.935 より