徳洲会インフォメーションシステム株式会社

SERVICE業務内容

徳洲会ビッグデータ

医療ビッグデータの利活用

徳洲会メディカルデータベース

徳洲会グループ(以下、徳洲会とする)は、73病院をはじめ、約340の施設を全国に展開しており、現在累計1300万人を超える医療データを徳洲会メディカルデータベース(Tokushukai Medical Database:TMD)で管理しております。

徳洲会は、企業様と研究やAI開発にも取り組んでおり、その際、徳洲会メディカルデータベースから抽出したデータを利活用しております。徳洲会メディカルデータベースでは、病院の医療データ及び、経営データや臨床データ(入院・外来患者様の検査・画像情報等)も効率的に抽出可能です。最近徳洲会が関わっている新型コロナウイルス感染症の研究においては、徳洲会メディカルデータベースから抽出された胸部CT画像や入院時のバイタル情報等が利用されております。

2022年には、徳洲会で臨床意思決定支援システム委員会(CDSS委員会:Clinical Decision Support System Committee for Using Tokushukai Medical Database)が発足されました。CDSS委員会では、徳洲会内部での業務改善を目的とした臨床意思決定支援システムの検討・構築のため、臨床データ等の利活用が始まっております。また、徳洲会は膨大な医療情報を活用した国の事業である医療情報データベース基盤整備事業(MID-NET®)にも、2011年からデータを提供いたしております。また、徳洲会は2005年から院内がんの登録にも注力しております。日本人の2人に1人はがんになり、3人に1人はがんで亡くなる時代です。徳洲会でのがん登録は、毎年約2万件ずつ増えています。全国にネットワークを保有する徳洲会が、共通のフォーマットを導入し、地域がん登録にも貢献しております。

徳洲会メディカルデータベースのデータ内容対応

徳洲会メディカルデータベース(TMD)が保有するデータ内容について、簡単に紹介させていただきます。

対象期間:2020年1月から12月
注:下図は、「医療AIプラットフォーム技術研究組合」(Healthcare AI Platform Collaborative Innovation Partnership、略称「HAIP」からの助成を受けて作成されたものです。

入院・外来患者数(年齢別)(計約140万人)

2020年12月31日時点の年齢を利用して集計しております。

入院・外来患者数(徳洲会グループ地域別)

徳洲会グループの地域コードを利用して、集計しております。

入院・外来延べ人数(病名別)

ICD-10(国際疾病分類第10版)の大分類を利用し集計しております。

入院・外来延べ処方数(薬効分類別)

厚生省コードの大分類を利用し集計しております。

入院・外来延べ回数(術式別)

手術Kコードの大分類を利用し集計しております。

心臓血管外科手術症例データベース

徳洲会メディカルデータベースの1つに心臓血管外科手術症例データベース(以下、心外DB)があり、心臓血管外科手術に関する詳細な症例情報をデータベース化しています。 このデータベースは電子カルテからの自動取得に加えて、各病院のデータマネージャーが専用の心外DBシステムから入力することで作られています。
症例情報は自院での活用に加え、National Clinical Database(以下 NCD)の登録に必要な項目を基にしているので、NCDへの登録の補助ツールとしても利用されています。 また、将来的に心臓血管外科領域のデータベース研究への活用を目指しています。

利用実績

TMDを利用した学術研究も年々増加しています。TISでは日々の診療で記録されるデータをご依頼者のオーダーに沿って抽出、提供する研究支援を行っています。

  • 医療情報データベースの活用推進に関する研究
  • レセプトデータで定義される関節リウマチのバリデーションに関する研究
    患者背景・治療状況が実臨床におけるがん薬物療法の治療成績・予後に与える影響:徳洲会メディカルデータベースを用いた後ろ向きコホート研究
  • 機械学習を用いた急性心不全患者に対する投与薬剤の影響予測モデルの構築と精度検証
  • 新型コロナウイルス感染症を含む呼吸器疾患に対する治療薬の開発に資するデータ連携基盤の構築
  • DPCデータ及び採血データが周術期の合併症及び予後に与える影響: 徳洲会メディカルデータベースを用いた後ろ向きコホート研究
  • 「新型コロナウイルス入院患者におけるロナプリーブ™点滴静注セットの有効性の検討」に関する研究
  • 体外式膜人工心肺(ECMO)症例を対 象とした血液凝固活性化指標における予測因子解析
  • 日本における病院の電子診療情報とがん登録データの、がん領域の市販後調査への利用可能性に関する研究

ご利用について

多くの研究者にTMDをご利用いただき、患者様のための知見が得られることを目指しています。症例研究のご要望の際は是非当社までお声がけください。

例)TMDご利用における代表的な研究実施の流れ

  1. ヒアリング
  2. フィジビリティ調査
  3. 研究計画書の作成
  4. 倫理審査 (※研究、データ提供にあたり当グループの倫理審査があります)
  5. データのご提供
  6. 研究の実施